【行政書士業務】簡単のようで恐ろしい車庫証明申請手続き

皆様、こんにちは(^o^)/

恐ろしい暑さの今年の夏もようやく陰りが見えてきました。
毎日バイクで移動しているのでこの夏は何度も死に掛けました(笑)
今では自動車業務も多くなっているので大体分かってきましたが、やはり事務所に居る時間が少なくて朝から駆け回るパターンがこの業務独特のルーティンになると思います。私は自動車業務もやってますが、一般許認可申請の代理業務もやってますから忙しい時はスケジューリングが本当に大変なんです💦

そして今回は行政書士初心者が比較的手掛けやすい車庫証明の内容になります。

車庫証明とは?

車庫証明は具体的には保管場所(車庫)を管轄する警察署に保管場所として証明してもらうものです。どうして証明して貰うのかと言うと、車庫を確保出来ていない状態で自動車を登録出来ないからです。登録できないと公道で走れないので普通は車庫証明を取得して登録します。つまり車庫証明は基本的に自動車登録申請の添付書類になっています。行政書士は車の登録も業務として取り扱うので、自動車業務を中心にされている行政書士なら車庫証明から自動車登録まで一連の手続きに精通されている先生は多いでしょう。ところが開業直後の先生だと、とりあえず簡単そうな車庫証明だけ取り扱ってという場合も多いかと思います(私もそうでした)。車庫証明はそれなりに需要もありますし他の許認可申請などに比べたらハードルが低いように感じます。仕事に慣れるにはちょうどいいように思えるのも確かでしょう。

車庫証明申請は簡単なのか?

車庫証明業務は比較的簡単と思われがちな業務ですが決してやさしいとは感じません。ご依頼いただく9割は予めご依頼者様の方で書類を作成しており、こちらは管轄の警察署に持っていくだけみたいな非常に簡単なお仕事に思われがちです。個人のお客様にしろディーラー・車屋さんのようなご依頼者様が作成する書類が完璧であれば確かに簡単なお仕事ですが、実際はその申請書のほとんどで何らかの記載ミスや足りない部分があるのが普通です(経験則)。警察署に行ってから不備を指摘されてその場で対応出来ないケースだと時間が無駄になるので予めチェックは事務所で行っています。大抵は些細な事が多いのでこちらで対応出来る場合も多いのですが、どうしようもないケースもあるのでその場合はお客様にご連絡して対応をお願いしていただいてます。

車庫証明の怖い話

車庫証明書については人間が作成するものですから記載ミスや書き間違いなんて日常茶飯事です。提出前に気付けば訂正して出しますし、車庫証明の交付前でも受領する際に間違いを申し出て訂正する場合もほとんど認めて貰えます(行政書士の代理申請の場合は基本的に委任状は必須)。ところが一度交付されて受領してしまうと一気に話が変わります。特に交付された車庫証明の型式や車台番号の書き間違いの訂正だけは絶対に認めてくれません!必ず再申請して一からやり直すことになります。これがいかに恐ろしい事実なのか自動車登録をされている行政書士なら分かっていただけると思います。

ディーラーや車屋さんの納期って特に厳しいと感じます。登録日をピンポイントで指定されたり、車屋さんの営業成績に影響するのか月内登録必須とか安い報酬の割には色々縛りがあることが多いです。んで、実際に登録に行った時に車庫証明の不備を指摘された日には顔面蒼白で飛び上がる事になります。例えば名前や住所・保管場所住所の軽い誤字程度なら、すぐ警察署に持って行って公印訂正(訂正した後に警察署の印鑑を押して貰う)でその日のうちに何とかなる事もあります。しかし、型式や車台番号の間違いだけはどうしようもありません。完全に一から再申請です。つまり車庫証明があがるまで数日要すると言うことです。納期の厳しい業務でこれは死を意味します。実際に車庫証明の不備で交付窓口で打ちひしがれるディーラーの姿を見たことがあります。以前警察署で聞いた時にも「これ意外とあるよ」と言われた事があります。ヤバイです💦

先程も言いましたが、私が受任する車庫証明の業務のほとんどは予め申請書に型式や車台番号も記載されて提出だけ代行する(簡単そうな)お仕事がほとんどです。でも申請時には車台番号が判明してなくて後日記載するパターンや、書類の作成も含めて全部丸投げでお願いされるケースもあります。そんな時に記載する型式や車台番号は50回位何度も見返して手を震わせながら記載してます(マジです)。それくらい怖い業務なのです。ディーラーが超高級スポーツカーをお客様に◯月◯日納車の約束で段取りを進めていたのに、行政書士が車台番号のたった1字の記載ミスで登録できずに納車日がずれ込んだとかなれば損害賠償ものです。想像しただけでチビリます。

私は怖さを知っているのでまだマシですが、開業したてで何も知らない怖いもの知らずの行政書士がノリノリで車庫証明書類を書いていると思うと・・・怖いです。

そもそも行政書士業務に簡単な仕事はないと思ってますし、簡単そうに見える仕事ほど気を付けなければならないと思います。
簡単そうに見える車庫証明ですが、受任したら震えながら書類作成して貰いたいものです。